貧富の格差、都市部と農村部の格差からなる経済格差の拡大こそが中国病の病巣であると診断。（ＵＦＯアガルタのシャンバラ）

「中国の経済専門家たちが語る　ほんとうに危ない！　中国経済」
石平　　　　海竜社　　　2010年9月2日

＜中国経済の「五つの困難」と「五つのリスク」＞
＜投資の拡大が招いた、失業の拡大と消費力の低下＞

＜2010年の中国経済は大変な時期を迎えるのではないか＞


・「中国工業の直面する五つの困難」とは、すなわち「外需の委縮、投資による成長効果の低減、消費の不足、産能過剰、国際競争の激化」であるという。

・「産能過剰」とは、「生産能力の過剰」を略した新造語である。

・今まで中国の経済成長を牽引してきたのは投資であったが、これから「投資による成長効果」は低減する一方であり、その継続力はもはや期待できない。インフレ傾向の中で財政出動による投資の大幅な増加も難しく、経済の牽引力としての投資の役割はすでに終わった、という。
そして、この「投資効果の低減」を含めた「五つの困難」は同時に発生してくるから2010年における中国工業発展の環境はかなり厳しくなる。

＜経済専門家による「中国経済の五つのリスク」説＞

・「中国経済の五つのリスク」とは、すなわち、「物価上昇の圧力」、「消費の低迷」、「不動産市場の調整局面」、「貿易摩擦の拡大と人民元引き上げへの圧力」、そして最後に「地方政府の債務拡大」の五つである。論文が認識している最大のリスクは、やはり冒頭の「物価上昇の圧力」である。

・中国のバブル崩壊がもたらす悪化は、日本のそれの比ではない。経済危機だけでなく、深刻な社会危機と政治危機がバブルの崩壊に伴って起きてくる可能性が十分にあるのである。貧富の格差、都市部と農村部の格差からなる「経済格差の拡大」こそが「中国病」の病巣であると「診断」しているのである。

・貧富の格差があまりにも拡大していて、国民の大半を占めている低所得者層には購買力がないから、中国経済はずっと内需不足の状況下におかれているという。


＜失業者2億人！驚くべき失業問題の実態＞

・温首相は「私は、米国に200万人の失業者がいることを知っている。政府に焦燥感を与えるのに十分な数だが、しかし中国の失業人口は2億人だ」と述べ、中国の深刻な状況を訴えたが、それによって、「失業者2億人」という驚くべき失業問題の実態がようやく明るみに出たわけである。

・中国の労働人口の総数は9億6000万人だと推定されているから、「2億人失業」となると、失業率はなんと20％以上にも上っていることになる。世界各国の中でも格別に深刻な状況である。

・結論からいえば、彼ら国内専門家たちが見たところの中国の経済成長はそもそも矛盾だらけのいびつな成長だったため、それがいずれ行き詰って破綻の結末を迎える以外にない、との一言に尽きる。




「中国の経済専門家たちが語る　ほんとうに危ない！　中国経済」
石平　　　　海竜社　　　2010年9月2日




（・「誰よりも中国を知る男」石平氏によると「結論からいえば、彼ら国内専門家たちが見たところの中国の経済成長はそもそも矛盾だらけのいびつな成長だったため、それがいずれ行き詰って破綻の結末を迎える以外にない、との一言に尽きる」という不気味な予測だそうです。

・チャイナ・リスクの大きさをビジネス界や政界もようやく認識し始め、愕然としている企業が多いようですが、中国進出企業の中には、撤退も検討する企業も出てきているそうです。

・私たち一般人には、通貨、『為替』の話は分かりませんが、中国元の切り上げ圧力が強いものの、逆に「切り下げ」の可能性もあるそうです。）

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